人気女性シェフの料理が楽しめるフレンチレストランBeurre Noisette

今回はシャモニーの中心地に昨夏オープンしたフレンチレストランBeurre Noisetteをご紹介。

以前私が大好きだったシャモニー郊外にある一軒家のレストランLa Remiseのオーナー夫妻が国鉄SNCFのシャモニー駅からもほど近い街の中心地にカジュアルなレストランをオープンすると聞いて早速、駆けつけたのはもう一年前以上も前のこと。(汗)

レストランに入ると見慣れた顔見知りのムッシューが…。あれ?と思っているとなんとサービスを担当しているご主人のお父様とのこと。(って家族だったんだ~。ということでシャモニー市長さんとも親戚のご一族。そんなこともあってか毎回いくと地元民のちょっとした社交場のようになっています。シャモニー村狭いですからね。笑。ただ、写真撮りますよ~ブログ載せますよ~って言ってから早13か月…なのは内緒。)

こじんまりとしたレストランは1階と中2階と2階の3フロアからなり、1階は壁一面大きな鏡があるので実際より広々と感じられ入口側も一面大きな窓ガラスの開放的なレストランです。

マダムがシェフとして腕をふるい、ムッシューがサービスを担当。お料理はもちろんのことムッシューのサービスが絶妙で、これは前のレストランから変わらず。

以前、経営されていたレストランは、とても繊細なお料理を提供する本格的なフレンチレストランだったのですが、新しくオープンしたこちらのBeurre Noisette(直訳するとヘーゼルナッツバターですが、フランス料理用語で焦がしバターを意味します)はシェフがまだまだ新たなチャレンジの真っ最中という印象を受けました。

とてもシンプルなリヨンのサラダ(63℃でボイルした卵)や夏は新鮮な野菜と海鮮のサラダやガスパチョなど前菜は素材の味を生かしたシンプルなお料理が中心です。

平日のランチメニューはメインのみが14€、前菜+メインorメイン+デザートが19€、前菜+メイン+デザートは21€なので気軽にフレンチを楽しみたい方にはお勧め。

はじめオープン直後に伺ったときは、ちょっとシンプル過ぎて(以前の繊細なお料理が大好きだっただけに)正直なところ実はがっかりしてしまったのですが、やっぱり人気実力ともに兼ね備えたシェフだけあって、実はお料理のスタンスこそ少し変えたけれども素材の持つ味を最大限に引き出すことにかけてはピカ一。

 

夏のお料理はこんな感じに開放的な空間でのカジュアルフレンチ。そして夏も勿論おすすめなのですが、私個人的には冬こそ是非訪れていただきたいレストランだったりします。

 

なぜなら冬は特にとろ火でじっくりと時間をかけたお料理がメニューの中心になるから。(夏もメニューにあることもありますがやはり時節柄少な目)こちらのお料理はポトフ。(に見えませんよね?) とろ火でじっくり煮込んだポトフをテリーヌのようにしたものなのですが、こんなポトフは初めて。是非味わっていただきたい一品です。

こんな分厚いお肉も箸で切れるくらいやわらかい!春夏秋冬、旬の素材が味わえる実力派女性シェフのお店で是非、自分のお気に入りの一皿を見つけてくださいね。

さて冬は夏よりも季節柄、mitonner=とろ火でゆっくり煮込んだコクがありとろみのあるお料理が味わえますが、実は繊細なお料理と同じくらい煮込み料理も素材本来の味や扱い方を熟知してないと素材の良さを引き出せない実は繊細で難しいお料理なんだと気付きます。そういう意味ではフランスのママンの味はやはりフランス料理の原点でもあり偉大ですね!(日本料理もそうだと思いますが…)

メインのお肉料理は全体的に本格ソースでどっしりとした濃厚な味わいで、そんなお料理に合わせてワインも美味しいものが揃っています。

また料理は勿論、席も1階席、中2階席、2階席とそれぞれ違った表情が楽しめます。2階席の奥に初めて伺った時には絵が飾ってあった場所がそのあと小窓に変わっていて、晴れているとちょうどミディ展望台が額縁のように窓にすっぽり収まっているのが見られますよ。

 

BEURRE NOISETTE

11 Rue Whymper, 74400 Chamonix-Mont-Blanc
Tel : +33(0)4.50.53.33.25
定休日:日・月曜日